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2013年10月14日 (月)

「ヴォイツェク」2度目観て来ました。

「ヴォイツェク」2度目行ってきました…正直WOWOWの映画を観た時、何と暗い映画だろう?これを山本さんがやるの~?と思いながら観たが、背景も時代も違う下級兵士と言う人物を想像するのは難しく耕史君のヴォイツェクはどうしても想像できなかった!

でも実際、耕史君の下級兵士・ブォイツェクの舞台を観はじめると、何と悲しく辛い人生なのかと~すっかり同情心で観入ってしまっている自分が居ました…そしてこの舞台は我々に何を語りかけているのだろうか?と考えた時、

やはりヴォイツェクは神様の許しが貰えなかったとは言え一応結婚し、子供まで生まれている…その彼がどうしてここまで精神錯乱に追い込まれたのか?愛するマリーを殺さなければならなかったのか?が見えて来ました。

やはり彼は大尉殿が言う様に善人で、真面目すぎるほど真面目なヴォイツェクに取って、軍隊生活を生き抜くには厳し過ぎたと言う事もあるだろうし、生まれながらに一人ぼっちで、貧乏だった事もあるだろう!

寂しさから妻を持ち、子供まで儲けた彼は、そのたった一つの宝物を大事にするために身体を酷使して、人体実験まで引き受け、貧乏を乗り切ろうと周囲に馬鹿にされながら生きて来た…その歪が精神を蝕んで行ったのかな~と思いましたが…

決定的だったのは、やはり愛する妻が「もっともっと~」と鼓手長と楽しそうに踊る姿を目にした時、それはヴォイツェクにとっては許しがたい行為で、宝物を奪われた様な気持ち~で目の前が真っ暗になったのだろうと思いました。

マリーは女として逞しい鼓手長の魅力に取りつかれてしまった様で、熱く燃え上がる気持ちを抑えられなく裏切ってしまって…後に激しい後悔の念に襲われ…マリーのフランツ・ヴォイツェクには申し訳ない気持ちが伝わってきますが、後悔は先に立たず…

悲しくて悔しくて辛いヴォイツェクは、夜中も寝る事が出来ず、周囲の迷惑も考えずブツブツと悔しさを独り言で呟く~

地面からは刺し殺せ~刺し殺せ~!と言う声!きっともう一人のヴォイツェクの心の叫びが地面から聞こえるのだろう!

愛する妻を思う気持ちと、許せない妻への気持ちの交錯が精神錯乱を引き起こし、ぶつける相手も居ないままにわめき散らし騒ぎで部屋に現れた鼓手長に「飲め!飲め!と強制され、反抗も出来ずに半殺しの目に合うヴォイツェク…。

しかしそんな時、「お前とはもう友達でも何でもない」と言っていたアンドレース(石黒英雄)が、傷み付けられるヴォイツェクを庇い、鼓手長から離そうと必死に戦ってくれていた。暗い物語の中で、唯一暖かい友情を感じた。

このシーンは前回観た時とは全く違って、実際のヴォイツェクの狂気がまるで山本さんに乗り移った様な狂気がそのまま伝わって来てすごかった!

荷物を整理して居る時のヴォイツェクには、アンドレースの「病院へ行った方が~」の言葉も耳に入らなかった様だった。

妻にその光って居る物は何だと聞いても~分からない!の一点張り!罪深い妻を責める証拠は何も見つからない!いらいら感が募るだけのヴォイツェクは、

ついに奥さんを池に連れ出し、意味不明な事を投げかけるが話には成らず、ついにナイフを見せて、脅え~逃げまどうマリーを追いかける…精神を病んだ方の彼は刺し殺したいの一心だったようで、躊躇する事も無くめった刺し!するヴォイツェク。
それでもまだ死なないのか~とばかりに憎しみの籠った肉体を傷付けていた。

一旦は姿を消したヴォイツェクが再び姿を現した時は、水の中で息絶え横たわるマリーの傍に戻ってきた時、一転して正気に返ったのか「マリーこんな所で何をしてるんだ」と言い、血にまみれ死んでいるマリーに寄り添い、何度も愛撫するが彼女はもう戻らない…正気のヴォイツェクの悲しみは大きく~悲しさが伝わってくる…ヴォイツェクに成りきった山本耕史の演技に独りでに涙が溢れて来ました。




マリーがまだ罪を犯して居ない時、マルグレート(真行寺君枝)が言ってたマリーへの言葉や、鼓手長を見る目が確かで、全て先を読んで居たのかと~2度目の時に気が付き驚きました!


一人取り残された赤ん坊をカールがあやし、赤ちゃんの笑い声が聞こえる情景は、まるで悲惨な状況を打ち消すかのようで…きっとこの赤ちゃんもカールと同じ様に誰にも捉われることなく優しく強く天使の様に生きて行くのかな~と明るい一筋の明かりを感じました

山本さんが何度も唄われた曲は、曲調が明るくリズミカルなのに、♪人生は続く~の歌詞は…忍びよる敵の姿、気付かぬまま今日も過ぎて~時を弄ぶものに~操られて踊るだけ~
それでもこの人生は続いてゆく~…と不安な気持ちを唄っている。

変わった雰囲気を感じる曲だが、山本さんの強弱のはっきりしたダイナミックな歌いぶりに惹き込まれて~嵌ってしまった!

2回しか観て居ませんでしたが、日本でもどこでもいつでも起こり得るのでは?と思えたヴォイツェクの世界!

山本さんのヴォイツェクに成り切った芝居と、歌の魅力に取り付かれて~もう一度~さらにもう一度~と観たくなる舞台でした。

私が観に行ったのは又また土曜日、お席は前回の反対側、前方だったがすごく見易いお席だった。

佐藤 浩市さんと香取慎吾さんのお花が飾られて居ました。



赤坂は今日が千秋楽ですね。関西の方は楽しみでしょうね。この舞台きっとWOWOWで放送してくれるのではと期待して居る。

今回は渋谷直通で明治神宮前で降り、千代田線へ乗り換え赤坂まで行ったが、渋谷で銀座線に乗り換えて行くよりも、ずっと簡単に行けた。次からはこの方法で行こうと思いました。

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