お芝居の「霧深きエルベのほとり」一人一人について。
お芝居の「霧深きエルベのほとり」一人一人について。
カールシュナイダー(貨物船フランクフルト号の水夫)を演じた紅ゆずるさん…荒っぽい言葉からは船乗りらしさが感じられ~自分では悪ぶって居たが、マルギットに対してはふざけながらも優しくて~将来を語る時は誠実そうで~両面を魅せるカールは紅さんにぴったりな印象でした!
マルギット・シュラック(シュラック家の令嬢)を演じた綺咲愛里さんは…カールには普通の育ちであるかのように言いながらも、やはり令嬢らしさは、そこかしこに表れ~品の良いお嬢さんを演じてぴったりでした!
カールには健気で可愛いマルギットを演じ、しかし父親に対しては、はっきりとした物言いで正義感の強さも感じました!しかし母親の事は本当のことを知らされていなかっただけで、父親から本当のことを知らされたとき、フロリアンの言う通り父親への敵意は無くなったのだと思います。でもカールを愛していたから別れられなかったんですね!
マルギットの許嫁のフロリアンを演じた礼真琴さん…元気なイメージからは程遠い役だった事もあり、どんなフロリアンを演じるのか少々不安な所もありましたが、そんな不安は見事に裏切って~さすが歌やダンスだけでなく~お芝居もここまで誠実さ・品の良さ・知的な姿も魅せてくれるかと~観終わって驚きと、さすが~!の気持ちでいっぱいでした!
それにしてもマルギットの母親が造船所の若い社員と姿を消したという一連のセリフで、マルギットにも偏見を抱き~カールにまで敵意を持って居られるのでは?と義父に問いただした時に返ってきた言葉を聞いて、どれだけ悔しい思いをしただろうかと思いますね!それでも怯まず義父に対して言ってのけるところにフロリアンの勇気を感じました!
カールの船乗り仲間でトビアスを演じた七海ひろきさん…船乗り仲間として、警察官に対しても不利にならないように返事をしたり~常にカールの存在をフォローしながら、妹にも優しく~口数は少ないが、ベテラン船乗りらしさを感じました。
ヨゼフ・シュラック(シュラック家の当主。マルギットの父親)を演じた一樹千尋さん…一言いうだけでセリフの重みが伝わって来て、その貫録は偉大で~さすが専科さん登場の意味があったと感じました!
シュラック家の恥をさらしたくない為に、母親が居なくなった事情を娘にも話さなかったんですね!上流階級の当主としては、当然と思っていたでしょうけど、フロリアンに問われて自分がカールにまで敵意を抱いていることに気付いたのでしょうか?やはり上流階級の当主としては、あくまでも体裁を繕ったのでしょうね!
ハンブルクの酒場で働く女・ヴェロニカを演じた英真なおきさん…港町の場末の女を演じてリアルで、カールの泣き言にもしっかりと耳を傾け~母親の様な存在で暖かさを感じました!カールを包み込むような大きな愛を感じ良かったですよ!
マルギットの妹・シュザンヌを演じた有紗瞳さん…姉のマルギットに幸せになってもらいたい気持ちと、姉をカールに取られ~辛そうなフロリアンを想う気持ちの狭間で~フロリアンに優しい言葉をかけ、常にフロリアンを想う健気さを感じて上手かった!
ハンブルグ警察の警部役を演じた天寿光希さん…警察官らしいお堅い感じがしました。
ザビーネ・シュラックでマルグリットの義理の母役を演じた万里柚美さんは、義理の母という事で出しゃばらず~セリフもこれと言ったセリフも無かったと思いますが、カールがシュラック家に見切りをつけて家から飛び出る時、突き飛ばされて居ました。
この日が阪急交通公社の貸し切り公演だったことで舞台が始まる前に、万里柚美さんのご挨拶がありました。
山小屋風のホテルの主人・ホルガーを演じた美稀千種さん…若い二人の関係を良く分かって居るようで、優しいホテルの主人を演じていましたが、警察が来てからもわざと二人が逃げられるように~黒髪の娘っ子ばかりですとか嘘を言って時間稼ぎをしていたようです。
カールの昔の恋人・アンゼリカ・ロンバルトを演じた音波みのりさん…あの時あなたを振って他の人と結婚したのは~貧しかったから~と謝っていましたが、カールは相手にせず行ってしまいましたね!
忘れ物は見つかったの?」とご主人は優しそうでしたが、わざわざカールを追ってくるとはびっくりでした。 この役も音波さんに似合っていたように思いました。
カールの仲間であり、フランクフルト号の水夫の瀬央ゆりあさん…台詞はそれほどなかったがどうも短気らしく人をうらやむ傾向がある役を演じてヒステリーを起こしていて瀬央さんらしいイメージが崩れた。
その他、フランクフルト号の水夫として、台詞は少ないが、オリバーの麻央侑希さん・エンリコ役の紫藤りゅうさん・リコ役の天華えまさん等の活躍が見れました。
オリバーの麻央侑希さんは、「馬鹿か~!お前は~!」と何度か言われ、馬鹿にされた役でかわいそうだった!
一人一人が役になりきって~名作と言われるだけの舞台を創り上げて下さって~しかも我が贔屓とする星組で魅せてくれて~本当に感動の舞台でした\(^o^)/
改めて上田久美子先生の演出家としての力量を感じました。
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